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British Journal for the History of Scienceに論文が掲載されました。

・British Journal for the History of Science(British Society for the History of Scienceの学会誌)にジョージ・エアリとグリニッジ標準時をめぐる信頼性と正確性に関する論文が掲載されました。

“Constructing the ‘automatic’ Greenwich time system: George Biddell Airy and the telegraphic distribution of time, c.1852–1880″   論文へのリンクはこちら

・Abstract: In the context of the telegraphic distribution of Greenwich time, while the early experiments, the roles of successive Astronomers Royal in its expansion, and its impacts on the standardization of time in Victorian Britain have all been evaluated, the attempts of George Biddell Airy and his collaborators in constructing the Royal Observatory’s time signals as the authoritative source of standard time have been underexplored within the existing historical literature. This paper focuses on the wide-ranging activities of Airy, his assistant astronomers, telegraph engineers, clockmakers and others, which served to increase the reliability of the Royal Observatory’s time service between the 1850s and 1870s. Airy and his collaborators aimed to mechanize and automate their telegraphic time distribution system in order to improve its accuracy and reliability. The accomplishment of such technological innovations was disseminated via public lectures, journal articles and correspondence with experts, secondary distributors of standard time and the general public. These communications were used to build public trust in the Greenwich time service. However, the unexplored archival material used in the present paper provides fresh insight into the unstable nature of the Greenwich time system, including its clear limits in terms of its scale of automation and degree of accuracy.

中央大学学術シンポ「グローバル文化史の試み」研究会で報告をしました。

  • 中央大学学術シンポジウム「グローバル文化史の試み」の研究会で報告を行いました(2019/3/14)

「世界史における時間の標準化」

水上雅晴 「中国と日本における時の標準化とその展開」
石橋悠人 「イギリス帝国における時間の標準化」

  • 主催:中央大学学術シンポジウム「グローバル文化史の試み」(代表:縄田雄二)
    共催:中央大学人文研プロジェクト「東方思想の発展と交錯」(代表:水上雅晴)
  • 共同研究「グローバル文化史の試み」についてはこちら。本プロジェクトでは2020年度に世界史的観点から時間意識を検討するシンポを開催予定です。プロジェクトの成果を論集として刊行することを計画しています。

Book Review, Yulia Frumer, Making Time (Chicago, 2018)がIsisに掲載されました。

・History of Science Societyのjournal Isisに書評が掲載されました。

・Review, Yulia Frumer. Making Time: Astronomical Time Measurement in Tokugawa Japan (Chicago, 2018)

・天文学的時間計測の技法と実践の変化を軸に江戸時代の天文学を考察する研究です。近代のグローバルな時間意識の変化の事例研究としても読むことが可能な著作です。

竹内真人編著『ブリティッシュ・ワールド』が刊行されました。

[目次]

総論 ブリティッシュ・ワールド論の射程……竹内真人
第1章 ブリテン・アイルランド間の民兵互換……勝田俊輔
第2章 インドにおけるイギリス自由主義的帝国主義……竹内真人
第3章 時計時間の移植と管理……石橋悠人
第4章 ジェントルマン資本主義論が言わずにすませ、見ずにすませていること……アンドリュー・ディリー
第5章 帝国特恵関税同盟構想の理想と現実……松永友有
第6章 カナダ自由党と自由主義的帝国主義論……福士純
第7章 コモンウェルスという神話……馬路智仁
第8章 第二次大戦戦時中にブリティッシュなるものを放送する……サイモン・J・ポッター
第9章 アトリー政権期のコモンウェルス防衛と南アジア……渡辺昭一
第10章 独立後インドの「軍事的自立化」とイギリスの位置……横井勝彦

第3章では、イギリス帝国の植民地天文台ネットワークの形成とその時間の標準化に対する影響を考察しました。帝国と時間規律の関係については、さらに研究を進めていく予定です。

君塚直隆編著『よくわかるイギリス近現代史』が刊行されました。

[主な目次]
はしがき
Ⅰ 古代~近世のイギリス
Ⅱ ステュアート王朝の時代(1603~1714年)
Ⅲ 「長い18世紀」のイギリス(1688~1815年)
Ⅳ 大英帝国の時代(1815~1900年)
Ⅴ 2つの世界大戦(1901~1945年)
Ⅵ 帝国の溶解と現代のイギリス(1945年~)

「南海泡沫事件」「北米・カリブ・インドをめぐる戦争」「アメリカ独立戦争」「産業革命」「フランス革命とナポレオン戦争」「財政軍事国家イギリスの勝利」「カリブの海賊の真実」の項目を執筆しました。


科研費報告論集が発行されました。

科学の制度化と公共圏をめぐって、学術団体、国家、戦争、公的機関、女性科学者、都市計画、電信サービスなどの多彩な主題を検討する論集です。招聘研究者Iordan Abramov, John Agar, Berris Charnley氏の論考も含まれています

Yuto Ishibashi, ‘Reforming the Royal Observatory Greenwich; George Airy, Practical Research, and Science in the Royal Navy’では、海軍省科学部門の実態とその傘下でのグリニッジ天文台の組織改革について検討しました。